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おとこのこ


英米の童謡「マザーグース」の有名なうた。

「おとこのこって なんでできてる?
 おとこのこって なんでできてる?
  かえるに かたつむりに
  こいぬのしっぽ
 そんなもんでできてるよ

 おんなのこって なんでできてる?
 おんなのこって なんでできてる?
  おさとうと スパイス
  すてきななにもかも
 そんなもんでできてるよ」   谷川俊太郎訳

を、小学校のときに通っていた英語の教室で
初めて読んで以来、頭の中で、ぼくはいつも、
男の子を作る要素でもっとイケてるものを探して、
それをうたにして納得するという一人遊びをしていた。

「おとこのこって なんでできてる? 
 おとこのこって なんでできてる?
  うんことおしりと
  ちんちん
 そんなもんでできてるよ」

と、まあ小学校のときなのでそんなレベルではあったけれど。

さて、話はパリに戻って、今日はバンブーの蚤の市に。
部屋を灯す小さなスタンドランプが欲しかったのだが、
家の近くのクリニャンクールは、やはり物価が高く、
よほど気に入ったものしか買えないと改めて思ったので、
今日は絶対に見つけて帰るつもりで足を伸ばしてやってきた。

まず、入り口近くに、バンブーでお馴染みの「あしながおじさん」が
出店している。明らかに意識していると思われる、
映画「私のあしながおじさん」の大きなポスターを車の
ドアに貼付けて、今日もたくさんの人に囲まれていた。


どのブースも露店とは思えないほど、お洒落なテーブルや棚を駆使していて、
バンブーの蚤の市は独特なスタイルを作っている。


何処か個性的で、でもかわいい絵画、
使い方の分からない、というか使えないと思われる部品の数々、
かわいいのはとっても良くわかるけど、でもめちゃ高いボタン、
片方だけのくつがどっさり、
このおばあちゃんだけは、ほんとうに自分のいらなくなった物を
売りに来てるなあと思えるほど、激安の家具類を売るおばあちゃん、
そして、大したものを売りに来ていないけれど、そんな仲間と集まって、
ワインを飲みながら、即席のテーブルでトランプに熱くなる男衆。

本当にのんびりしていて、気持ちのいい蚤の市である。



ちょうど真ん中あたりに行くと、市の道がL字に曲がっていて、
小さな広場があって、そこに露店車の即席カフェが出ている。
そこのクロックムッシュがかなりおいしい。
5euroと少し高めだけど、パンの焼き加減、中の具、チーズの量が
この関西人の舌を唸らせる。

それを食べながら、たまにこの広場で演奏をしている
即興ピアノマン、立派な髭のおっちゃんにしばし見とれる。



さて、その先を歩いていると、露店販売の免許を持たない人たちが
企画区外の橋の上で御座を引いて、なにやら盛り上がっている。
この区域は、みんなが好きなものを持ち込んでいるので、
本当にまとまりがないのだけど、ごちゃごちゃし過ぎていて面白い。

携帯電話の電池、カバーが取れて配線むき出しのラジオ、
この時代にまだ使っている人が居るのかと思わされる、山のような量の
音楽のカセットテープ。(しかも、アラブのものと思われる。セリーヌ:ディオン
とかもある。)、アンティークの釘ならまだしも、新しいネジが単品、
ぜったい日本人にもらったと思われる浅草と書いたちっちゃいマグネット、
で、また片方だけの靴のぶーす(流行っているのか)、
で、普通にユーロの小銭(1ユーロを何ユーロで売るつもりなのか)などなど、
もはやルール無用のお祭り地帯である。

しかし、ここで、思わぬお宝に遭遇。
思い描いて来た大きさ、形、シンプルさのスタンドランプを
発見した。しかも、この地帯である、絶対に安いに違いない。
ただ、これが本当に点くのかとても心配になった。

「Monsieur, ca marche bien?」動きますかと聞いてみると、
「Eh bien, je ne sais pas..」さあ、どうだかという返事。

見たところ、古すぎず、壊れてなさそうだし、
値段も15ユーロとのこと。
だまされたと思って買って帰るか。点けばかなりラッキーだし。

ということで、12ユーロにしてもらい、無事我が家に
新しく仲間が加わったのである。


跳ねるように家に戻って、テーブルの上にそれを置いた。
しかし、電気をつける喜びは夜まで取っておくことにした。

やがて日も落ち始め、辺りも暗くなって来たところで、
興奮を新たに、コンセントをさして、スイッチをカチッと、入れた。


ポッと、そのやさしい光は、部屋の色をあたたかなクリーム色に変えた。
ランプひとつで、部屋はがらっと変わるものである。
あの殺風景だった部屋が、突然お洒落なアトリエに変身した。

こう成ってくると、気分も良くなる。ロマンチックにも成る。
家の雰囲気は、暮らす上で大切な要素である。
思いつく言葉も、どこか詩人じみてくる。
今ならマザーグースのうたでも、イケてるおとこを作れる気がした。



「おとこのこって なんでできてる
 おとこのこって なんでできてる
  おっきなゆめ すこしのなみだ
  すずらんのはな
 そんなもんでできてるよ」

パリにもようやく、あたたかな5月が来ました。

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